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行ったこともない場所に行くという不安感

個人的に閉所が苦手ということもあり、 今まで乗ったこともない電車に乗ったり、 今まで行ったこともない場所に行くことに 極度の不安感や恐怖感を感じることがあります。 もちろん、これは極めて特殊な例で、 ほとんどの人は何とも感じないのでしょうが、 顕微鏡レベルでは誰もが心のどこかに 今まで乗ったこともない電車や今まで行ったこともない場所に こうした不安感や恐怖感を隠し持っているかもしれないと考えるわけです。

何が起こるのかわからないという予期不安。

初めて乗る電車ですから、駅名のほとんどを知りませんし、 駅と駅の間がどれくらい時間がかかるのかも知りません。 車窓の風景もいつも見ているものとは違います。 目に見えるもの、感じるもの全てがいつもとは違うので、この先何が起こるのかを容易に予測できないんですね。 駅と駅の間の時間はいつもは2分程度だけど、今回は5分かかるかもしれないし、10分かかるのもしれない。 この予測できない不安感や恐怖感が初めて乗る電車にはあるのかなと。

今まで経験したものとの共通点がないことによって起こる不安感や恐怖感。

こうした新しい場所への不安感や恐怖感は、 一言で言えば、新しい場所に今まで自分が経験してきた場所との共通点がないために起こるものなのだと思います。 人は無意識に今まで自分が経験したことをベースに物事を考える傾向がある気がします。 今まで自分が経験したことに似ているから安心する、とか。 逆に今まで自分が経験したことではないから不安だとか。 私が感じる不安感や恐怖感はまさにこれなんだと思うわけです。

人が今まで経験したものと共通点があるデザイン

そう考えると、 人が初めて経験することで感じる不安感や恐怖感を軽減させる最も簡単な方法は、 人が以前に経験したことがあるものと、できるだけ多くの共通点を持たせるということなんだと思います。 初期のiOSはメタファーによってそうした不安感や恐怖感を軽減していましたね。 電卓だったら電卓っぽいビジュアルにするとか。 もちろんメタファー以外にも方法はあるのだと思います。

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